日常文庫@紅花読書会

日常に関すること。山形市で紅花読書会を開催しています。

2015-01-01から1年間の記事一覧

フランシス&ヘスター 『エスノメソドロジーへの招待』 1章社会的相互行為、言語、社会

読書ノートのまとめとして、ブログを利用してみようと思う。 社会的相互行為 あらゆる社会的相互行為には、構造化されたものとしての性格をもつということ、意味は文脈によって理解可能になるということという二つの共通の特徴がある。6 構造化とは? ここ…

タルコット・パーソンズ『社会的行為の構造1 総論』「第3章 行為理論における個人主義的実証主義の歴史的発展の諸段階」その1

ホッブス問題を勉強するために『社会的行為の構造1 総論』の第3章を読んでみた。ここでは、パーソンズの紹介で簡単にすっ飛ばされるホッブス問題におけるパーソンズの議論を丁寧に追ってみたい。 結論をさきにいえば、第3章でパーソンズは、当時主流だった…

『SWEET SIXTEEN』 「孤独」のデザイン

ケン・ローチ監督『SWEET SIXTEEN』を観た。 舞台はイギリスのスコットランド。もうすぐ16歳になる15歳のリアムが、服役中の母親が釈放されるまでに、家族で暮らす家を購入しようとヤクザのヤクを売るというお話。 この映画で素晴らしかったのは、リアムとい…

西阪仰「差別の語法-『問題』の相互行為的達成」『差別の社会学』

この論文では、いかに社会学が「(社会)問題」を問うべきか、その態度が示されている。 社会学は、差別や権力、精神病などの「(社会)問題」を賑やかに語ってきた。しかし社会学は、「(社会)問題」そのものの分析をあまりしてこなかったと西阪は述べる。…

『極私的ドキュメント にっぽんリアル「逃げずに生きたい」』 「忘れた」ケンカのやりとり

EM TV

『極私的ドキュメント にっぽんリアル「逃げずに生きたい」』を観た。いつも問題から逃げていると思っている30歳のディレクターが、その逃げ癖がついた原因の小学校6年生のときのトラウマを振り返るという話。トラウマは、みんながいる教室での親友とのケン…

映画『バベル』 「聾者」と「女」

バベル スタンダードエディション [DVD] 出版社/メーカー: ギャガ・コミュニケーションズ 発売日: 2007/11/02 メディア: DVD 購入: 1人 クリック: 92回 この商品を含むブログ (267件) を見る 『バベル』を観た。 菊池凛子が演じる聾唖の女子高生の映画だった…